横山大観

先日、外出先で偶然「横山大観展」の案内ポスターを目にした。

一度も名前を聞いた事がない美術館だったが、時間もあったので行ってみることにした。

美術館は、和風の落ち着いた雰囲気で

小さいが中庭に、日本風な庭園が作られている。

平日の午後ということもあってか、鑑賞者も少なくゆっくり観ることができた。

以前、島根の「足立美術館」で始めて横山大観の作品を見て感動し機会があれば

もう一度作品を見てみたいと思っていた。

私が特に気に入ったのは「梅花」という作品。老梅のゴツゴツした質感や、梅の凛とした気品や風格を感じさせる作品だった。

正面、右、左と角度を変えて眺めるとまた表情が変わる。

「夜」という作品では、ミミズクが月を背景に竹林から顔を覗かせている。

「或る日の太平洋」という作品は、富士山を中心に描かれ、左側に大波、右側から龍が雲海から稲妻を光らせながら踊りでている。

大観の作品には、たくさんの動物が登場するが、どれも非常に愛らしい、愛嬌のある表情をしている。

先程の龍でさえ、笑っているような目をしていて、実に可愛いのだ。

きっと大観は、動物好きに違いないと思う。大観の作品から、感じられるのは懐の深さや人間としての温かみだ。絵には、人柄が出るものと思う。

私は、美術館に行くのが、好きで、好きな作家の作品があれば、遠方にも足を伸ばしていたが、

コロナになって3年ほどは、全く行けなかったので、この日は久しぶりに心豊かな日となり幸せだった。!