ハエトリ草

桜咲く春もあっと言う間に終わり、最近は真夏のような気温にもなったりする。

そして、いよいよ蒸し暑い梅雨がやって来る。私は、北国育ちのせいか、湿気や暑さにはとても弱い。夏の終わる頃には、確実に毎年、3キロは痩せてしまう。

しかも、これから私が長年、敵対してきた「コバエ」発生のシーズンにもなる。

何しろ、奴らはとても小さいのであらゆるとこを上手くくぐり抜け

私の眼前を、嘲笑うかの如く行ったり来たりして飛ぶのだ。

以前の私なら「必殺両手挟み打ちパンチ」で奴らを捕らえる事ができたのだが

なにぶん、年を重ね瞬発力、動体視力も衰え

残念ながら必殺技も効力が無くなってきた。何か良いものは無いかと先日ホームセンターへ行ってみた。

すると、「ハエトリ草」なる植物と出会った。いわゆる食虫植物である。

育て方の説明には、日光によく当てて、常に用土は湿った状態。肥料も虫などの餌も要らない、とある。

さらに、注意書きには、面白がって「ハエトリ草」の口の開け閉めを頻繁にすると疲れて元気がなくなる…とあった。

植物とはいえ、生き物だし感情もあるのか!と認識を新たにした。

昼間は、日光をしっかり浴びさせ、日没後キッチンに置いて置けばコバエ退治に一役買ってくれるかもしれない。

というわけで、期待を込め購入した。人間同様の感情があるとしたら、見事「コバエ」を仕留めたあかつきには、心を込めてオハコの歌でもきかせてあげようかしら?

両耳ならぬ両「口」を塞ぐかもしれない。