クリスマス

もうすぐ、クリスマスがやってくる。
私は、北海道で生まれ10歳迄過ごした。
いつもクリスマスが近付くとあの頃の
思い出が甦る。
居間の真ん中には、大きなストーブがあり
父親が用意してくれた植木鉢には、ツリー用の木。
家族皆で、星、サンタ、天使、色とりどりの玉などのオーナメントをつけ
赤や緑のモール、電飾を飾ればクリスマスツリーの出来上がり。
そしてクリスマスケーキの登場となる。
当時は、バタークリームのケーキだった。
バラのお花、花びら、赤や緑の飾りがついていて、アザランが散りばめられていた。
なぜか、クリスマスには必ず父親手製の
ラーメンを食べる習慣があった。
朝からストーブにかけられた大鍋には
鶏ガラ、昆布、ネギなどたくさんの
野菜が入っていた。味付けは醤油。
ラーメン玉を買いに行くのは、私達子供
の役目。
北国故に、深々と雪が降る中でのお使い。
その当時の写真が、実家にある。
クリスマスツリーを眺めながら食べるラーメンは、殊の外美味しかったのを覚えている。
こうして振り返ってみると
「親が子供にしてやれることで、特に大切なのは、子供時代に楽しい思い出をたくさん作ってやることです。」
というターシャ・テューダーの言葉を思い出す。まさにそれを実践してくれた亡き両親には感謝したい。
楽しい思い出は、年を重ねても劣化することはない。