友の死

30年来の、友人が亡くなった。
脳出血だった。
彼女とは、パート先で出会った。出身地も同じ、実家も同じ町、しかも彼女のご主人のお兄様の奥様が、私が若かりし頃に
勤めていた、隣の課の女性だった。
こんな偶然が重なり、何か深い縁を感じ
一気に仲良くなった。
パート先をやめてからは、文通をずっと
続けていた。
日々の出来事や、悩み事など書き綴った。
彼女は、とても優しい人だった。
真面目で、素直でいつも前向きだった。
3年前に、一緒に彼女の好きな薔薇を見に行ったのだが、まさかそれが彼女との最後の旅行になるとは。
コロナ禍で以前の様に気軽に、自宅に遊びに行く事もなくなり残念に思っていた。
思えば、人は誰でも亡くなる。こうして
友人の死を悲しむ私も必ず、あの世に行く。
私が出来ることは、彼女との楽しかった思い出を、常に心の中で思い出してあげる事
忘れられる事は、故人にとって悲しい事だと思うから。
彼女が生きられなかった分、私はせめて
長生きして彼女の分まで、この世を楽しみ
あの世に私が行ったとき、彼女に色々と
報告したい。
今は、胸に大きな穴が空いたようで寂しく辛く、悲しい。
長い間、友人でいてくれてありがとう。
安らかに、お眠りください。